その人にピアスホールを開けてもらうのを待っている、わけない

言葉、経験、形態に整頓できない「その人」について、曖昧にしない方がいいと思った

勝手に特別になりやがって

その人はピアスをつけている。ピアスの話になるとき、出掛けた先でお揃いのデザインでその人がピアスを、わたしがイヤリングを選んだとき。「ピアスあけようよ、あけてあげるよ」、何回か、その人の口から聞いた。あけなかったし、今もあいていない。無用心にひっかけてケガする自信があるので、あけない。

最近、全然別の場所の全然別の友達からも「あけたげるよー」と言われた。

ちがう、わたしのピアスホールをあけていいのはその人だけだ

間髪いれずにそう思っていた。びっくりした。自分で思っておきながら、とてもびっくりした。どうしてそう思ったのか全くわからなかった。

でもあけるなら、その人にあけてもらいたい。そうしてピアスをつけて思い出すのはその人のこと。悪くない。あけないけど。

 

ともかく、知らないうちにその人がそういう特別枠に入っていたことを今さら気づいた。